2012年8月1日水曜日
人生で大切なことは・・・/ドラクエが教えてくれた・・・
市村よしなり『人生で大切なことはみんなRPGから教わった』、バジリコ株式会社、2010。
服部隆幸『ドラクエが教えてくれた営業でいちばん大事なこと』、ダイヤモンド社、2011。
ゲームを手がかりにしたビジネス本やら啓発本がたくさんでていることが見えてきた。参考になるかと思ってまとめて読んでいるのだが、なるほど、ゲームをテーマに何かを書くことは難しいものだということがよくわかる。一つ一つ書評するほど重い内容でもないと感じたので、ちょうど一緒に送られてきた2つをまとめて確認しておこう。
一つ目の方は啓発本である。ゲームを通じて人生を学ぶことができる。全く異論はない。アマゾンで検索したら、この手の「人生で大切なことは・・・から教わった」というタイトルがたくさんみつかった。どうやら、形が定番らしい。こちらの方がちょっと興味を引かれる。
二つ目はビジネス、特に営業に焦点を当てた一冊である。ドラクエに似せて営業(プロセス)を語ることができる。こちらも異論はない。後半ではドラッカー・ドラクエ・営業も語られる。そういえばもしドラよろしく小説形式で書かれている。こちらも型が定番化しているのかもしれない。
どちらにも共通するのは、どうしてゲームでそれを語らねばならないのかという点である。1冊目は、まあそういう書き方があってもいいと思う。しかし、2冊目の方は、ゲームとは無関係に営業論を展開した方がかっちりとするように感じる。ipadを用いた新しい営業とでもすれば良いのにと思う。内容そのものは悪くないからである。
ゲームで語れば売れるのではないか、わかりやすいのではないか。そういう思考がどちらにもあるのかもしれない。これも一つの型なのかもしれない。であれば、ここで僕が書いているエッセイでも売れるのかもしれない。
ゲームを通じて何を語れるのか。あるいは、僕の場合、ゲームを通じた昔話がどういう意味が有るのか、考えるきっかけになったことは間違いない。